バーズ (The Byrds) は、アメリカのロックバンド(1964-1973)。フォーク・ロック、サイケデリック・ロック、カントリー・ロックの先陣を切ったバンド。
The Byrds / ザ・バーズの活躍
ロジャー・マッギンを中心として、ジーン・クラーク、デヴィッド・クロスビー、ベーシストのクリス・ヒルマンと、ドラマーのマイケル・クラークの5人で1964年にロサンゼルスで結成した。
1965年、ボブ・ディラン作の「ミスター・タンブリン・マン」でデビュー。ビートルズとボブ・ディランの融合というロジャーの構想を具現化した同曲は全米1位となり、フォーク・ロック・ブームの到来を告げた。
1966年には、サイケデリック・ロックのさきがけといえる「霧の8マイル」をヒットさせる。
1968年にグラム・パーソンズが加入、「ロデオの恋人」を発表してカントリー・ロックを開拓する。
その後も、頻繁なメンバーの交代を繰り返しつつ、1973年まで活動。
アメリカン・ロックの多様化に多大な貢献を果たした。
ミスター・タンブリン・マン : Mr. Tambourine man (1965)
米英チャートで1位を記録し、フォーク・ロック・ブームの先鞭を付けた曲。
12弦ギターをフィーチャーしたサウンドにはビートルズのハル・ブレインやレオン・ラッセルらの外部ミュージシャンがバッキングを担当したアンサンブルにはビーチボーイズの影響もあり、「フォーク+ロック」の単純な図式では語れない重層な音楽性がある。
循環しながら催眠的効果さえ醸し出すこの曲は、サイケデリック時代の予告編でもあった。(矢作計助)
イージー・ライダーのバラッド : Ballad of Easy Rider (1965)
同名のアルバム「イージー・ライダーのバラッド」のオープニング曲。
映画「イージー・ライダー」のテーマ・ソングを頼まれたボブ・デュランは依頼を断ったが、ナプキンの短い歌詞を書いて、ピーター・フォンダに渡したという。この詞を元にロジャー・マッギンが丁寧に曲にしたのがこのイージー・ライダーのバラッド。マッギンの作品の中でもとりわけ心に残るメロデイであり、テリー・メルチャーによる印象的で味わいのある編曲によってより深められている。