クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング : CSN&Y
クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング(Crosby, Stills, Nash & Young、以下CSN&Y)は、1960年代末から1970年代初頭にかけて活躍したアメリカのロック・グループである。
元バッファロー・スプリングフィールドのスティヴン・スティルス、元バーズのデヴィッド・クロスビー、元ホリーズのグラハム・ナッシュの3人で結成した「クロスビー、スティルス&ナッシュ」(以下CS&N)が母体であり、1969年6月、この3人でデビュー・アルバム『クロスビー・スティルス&ナッシュ』を発表した。
結成当初は、アコースティクな音作りと、3人のコーラスの美しさで人気を呼んだが、もっとロック的要素を強めたいというスティルスの希望に沿って、ニール・ヤングがギタリストとして加わることになった。
ウッドストック(1969年8月)への参加、アルバム『デジャ・ヴ』の爆発的ヒットなどにより、商業的にも知名度の点でも、CSN&Yは頂点を極めた。しかし、バッファロー・スプリングフィールド時代以来のスティルスとヤングの対立などのため、1971年に解散。ヤングがこのグループに在籍にしたのは1年ほどであった。
その後、メンバーはそれぞれの活動をつづけながらも、4人そろってのCSN&Yで1988年に『アメリカン・ドリーム』、1999年には『ルッキング・フォワード』の2枚のアルバムを発表している。
Helpless : ヘルプレス (1970) by Crosby, Stills, Nash & Young
当初、ニール・ヤングの加入に反対だったメンバーがこの曲を聴かされて翻意したとの逸話もあるCSN&Y結成の立役者的存在の曲。
ヤングの魅力的なまでに弱々しい歌声に郷愁を誘われるスロー・バラードで、CSNのハーモニーは透き通るような美しさ。
ゲストのジュリー・ガルシアが弾くペダル・スティール・ギターも絶妙なアクセントに。
映画「いちご白書」(70年)でこの曲を聴いた人も多い。